第46章 空中都市
ケイト「ちょっと話が脱線しちゃって、ごめんなさい;」
スカイリング中、共に光速で走り合う中で…交わし合う言葉。
それに僕もリヴェリアも微笑んでいた。
フィン「君には…君独自の見解と解釈がある。
誰もが違うだろうけれど、僕自身もそう思うよ。
同じ意見だ。
ただ…拘りが強い分、どうしても赦せないのだろうね」
リヴェリア「人の気持ちを第一に考えてしまう点だな。
ただ…傷付けないようどれほど慮っていても、伝わらないこともある。
何も言われずに察する方が難しい。態度で分かりそうなものだが…
人の気も知らず、好き勝手に言う輩の方が横行しやすい。
発言力や主張が強い輩はそれだけで否定され辛い嫌いにある。
長い物には巻かれろとばかりに強いと判断した方につこうとする輩が多い。
間違っていると内心ではわかっていつつも、安全に過ごす為にな。
それに傷付けないよう頑張ったとして、どうあっても自分から見た想像でしかない。
人それぞれによって傷付くポイントはまちまちだ。
だから…図らずとも相手を傷付けるという事象はどうしても発生しうる。
どれほど気を付けていたとしても、相手によってその時々の心境によっても変化しやすい。
…私の言いたいことはわかるか?」
ケイト「自分なりに努力する。
でも相手のそれを聞かないと、努力の方向性を間違う可能性がある。
ってことだよね?」
リヴェリア「ああ。
お前の場合は…気になることがあれば、それに囚われがちな点だ。
いつまでもそれに囚われ、前に進む為には踏ん切りをつけなければいけない。
また、進めないことも多いだろう」
ケイト「大正解」頷&真剣
リヴェリア「…それもまた…高機能広汎性発達障害の特徴だ。
またの名をアスペルガー症候群だったか…」
ケイト「うん…
でもそれは、生まれ持った個性だって捉えることにした。
変えたくても変えられないし
知能や体には発達障害はないけれど、「コミュニケーション能力などの発達障害」って話だから。
できる人からすれば当たり前に見えても、私の場合は特に偏りがあるから…余計、その違いに悩んだけどさ……
それでよかったと――今は思うよ。
お陰で…「こんな自分なんか受け入れてもらえないのが当たり前だ」という固定観念から、解放された。
何より…変えることが、出来たから」