第42章 伝説

ロキ「んじゃあお前の憎しみどないすんや？」

ケイト「……捉え方によっては、変わるかな」

リヴェリア「人に教えたりはしないのか？

こうした方がいいと」
ケイト「言ったって無駄だよ。何度も言うけど。

どうせ忘れて少しぐらい大丈夫だって続けていって、「塵も積もれば山となる」の言葉通り地獄落ちになる」

フィン「…決め付けるほど
ケイト「決め付けじゃないよ。

そりゃ確かに…人生何が起こるかわかんない。
何がきっかけで変わるかなんてのも、同じくわかんない。

でもあいつらは、人を人とも思ってない。自分こそ至上と思っている輩なんだ」

フィン「？それは決め付けとどう違うんだい？」

ケイト「何言った所で、傷を得て学習した所で…
めんどくさくなって自分がやりやすいようにだけする奴等だってことは目に見えてる。

人の傷も、痛みも…自分に係わりさえなければどうでもいいと考える奴等なんだ。

思ったことをただ言うだけなら幼稚園児だってできる。


私は…聞いた人が嫌な思いしないようにって、そう考えて動いてる。
それが人を慮るって奴だ。だから私は口に出して言えなかった。

何が人を傷付けるか、痛みを齎すか…実際に、やった後じゃないとわかんないから。
ただ、それが嫌だった。怖かった。

言っていいことと悪いことなんて、やっぱり人の価値観で無数に変わるから。

それでも、味合わないようにって…努力する。
それができるかできないかって話で、あいつらはできない部類なんだよ。
できる部類なんだったら、最初からあんなことしない」

フィン「…なるほどね」

ケイト「その努力をするって重みさえ、下らないと吐き掛ける人もいる。
人なんて大切じゃないって考える価値観を持ってる。

自分さえよければなんて考える。それがクズと言わずなんだと言う？
それで踏み付けにされて苦しんでるのを見ても、なおも続ける輩を…何と言えばいい？

何で、地獄に落ちる理由もわからない？
責任も持てない言葉を吐き掛けるくらいなら、声を出すな。

その人がいるから言ったなどと、自らの行動も抑制する努力もせず人のせいにして…「何様のつもりだと神が怒らない」等と、何故思える？


この世ではいくらでも通用したとしても、積み重なった横暴な言動等が地獄へより近付けさせる。

あの世で裁かれることなんて全然気付きやしない」