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Unlimited【ダンまち】

第40章 果てのない悪意(闇)





『欲するなら問え。欲するなら砕け。欲するなら刮目せよ』
頭の中に直接声が響く。反響する…なんだ…これは……

意識が、本に吸い込まれる…


『虚偽を許さない醜悪な鏡はここに用意した』

ふらっ

次の瞬間、それまであった体という感覚が失せた。


不思議な声に導かれるままに、私は問いに答え出した。



『今、ここで君は私であり、私は君だ。
では、始めよう』
「何を?」

『私にとって、魔法とは何だ?』
「皆だ。皆の笑顔が、大好きだ。一緒にいるだけで、とても幸せな気持ちになる」

『答えになってないな。私にとっての魔法は何だ?』
「皆と一緒にいるだけで湧き上がってくる力だ。

何度も失った。奪われた。殺されかけた。傷付けられてきた。
そんな自分がやっと手にした、ようやく辿り着けた…人生で唯一の『希望』だ。

生きたいと思える原動力」

『私にとって魔法はどんなもの?』
「自分の分身、鏡のような存在。そして、皆を護るもの。
たとえどんなものが襲い掛かってきたとしても、それから護り抜き跳ね返す攻防一体のもの」

『魔法に何を求める?』
「皆を護りたい。
どんなことがあったとしても…世界が崩壊しようとも、何が起こったとしても…

皆と一緒に、生きていきたい。
どんな攻撃にもどんな防御にも負けない、護り抜ける力が欲しい。

どんな逆境をも振り払える力が欲しい」

『それだけ?』
「もし叶うなら…瀕死の人を一瞬で治したい。死ねば蘇らせたい。

何物にも代えられない大切なものだから…もう二度と、失いたくない!!」

『青い。それに欲深いなぁ…でもそれが私(君)だ』微笑



意識が戻ると、そこは…私とフィンの部屋にあるベッドの上だった。

ロキに「魔導書を開いたこと」を話し、ステイタスを更新してもらった所…


今までに見たことのない、新たな魔法が発現していた。


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