第34章 休日と仕事
5月11日は休日で潰すつもりだ。
というのも…二人っきりで休日を満喫したかったからだ。
しかしその早朝、あまりにも山盛りな書類を放置できないとケイトが言い出し、休暇を得るのが昼にまで先延ばしになったのは言うまでもない。
ラウル「お姫様だったんすね?」
ケイト「ああ、そんなの気にしなくていいよ」
『そっけない!!』
ケイト「そもそもさ、2800年も前だよ?
婿入りとか嫁入りとかで血も広がってるでしょ、その頃には」
ラウル「あ…ああー…確かに、そうっすよね。来てるかもしれないし」
ケイト「そうそう。
だから王族とかお姫様だとか、そんなん気にしなくていい。
一番大事なのは人格、人となりでしょ?」
ラウル「………そうっすよね」くすくす
ケイト「そうだよ!一々気にし過ぎなんだよ!
そもそもそうだったとしても偉いのはご先祖様であって自分じゃないでしょ?
だからへりくだる必要一切なし!」しっしっ
ラウル「てっきり悪ノリしてひかえおろーっていうのかと」
ケイト「言うわけないじゃん」きっぱり
ラウル「でも、世界の命運をかけた戦いにかったんすよ!?
世界を救ったんすよ!?もっと威張ってもいいんじゃ
ケイト「んー?守りたくて守ったわけじゃない」
ラウル「ええええ!?;」
ケイト「私はブランシェを取り戻したくて走ったんだ。お前達を守りたくて走ったんだ。
ブランシェの意思は取り戻せた。お前等も無事だ。万々歳だろ?^^」
ラウル((うるっ)…ああ…そうか。
自分が何故、あんなに怒ったか…泣いたのか、今になってわかった……
自分は…こんなケイトさんが好きだったんだっ;)
テロップ『好きという思いを自覚した。
恋を自覚したその時には遅く、既に人妻でした』
だばあああああ
ケイト「ってどうした!?;そんなに号泣して!;」
ラウル「ケイトさん!俺!一生!!大好きっすから!
俺も、守りますから!!」
ケイト「えっと…ありがとう?」