第30章 ノアール
~おまけ、後日談~
ちなみに事態の頃、緊急馬車と共に居たはずのドンと爆太郎、その分身であるボンと走太郎はというと…
緊急馬車は緊急事態につき走っており、ロキ・ファミリアの馬車と共に居たボンと走太郎もまた複数のそれを手伝っていたという……
ブランシェが帰ってから数時間の後に帰ってきた彼等は、半壊した様子に驚愕を露わにしていた。
フィン(さて…どうしたものかな)う~ん
フレイヤ「所で…面白いことがあったように感じるのだけれど、何があったのかしら?^^」にっこり
フィン「…^^;(どう誤魔化そう」苦笑←必死に考え込んでいる人
あのフィアナ発言(1020ページ参照)は…知られれば『必ず』、睦言一覧集に載せられるだろう。
そして周囲から歩くだけで囁かれることになる。もう目に見えている。
「バカップル」「愛妻家」「ケイト教徒」と――;(真っ青)
結局…神フレイヤの数時間以上に亘る引き止めと押しに、僕は折れた。
情報漏洩防止の為、話したり書いたり睦言一覧集に載せれば二度とケイトには会わさないと口止めした上でだ。
しかし…団員達もまた現場にいたからこそ知っていたこともあり……
どこからか漏れ、いずれにせよ…愛妻家というレッテルが貼られた。
その頃のケイト↓
ケイト「まだだ。まだ…まだ…やらないと…;」ふらふら
懸命に、今度は自分のやりたいリフォームを頑張っていた。
ブランシェに全力のそれを弾かれたことで魔力切れを起こしかけており、その上で周囲の魔力を操作して頑張っていたのがつい昨日の話。
無論、精神力は当の昔に尽きているし、周囲の魔力から精神力を回復させながら魔法を試行。
しかし…5月7日に遠征があることを、ケイトは疲れた頭によって忘れていた。
後に…ケイトの英雄譚には、ノアールとブランシェの件が載せられることになる。
強力過ぎる力は、毒となる…
ブランシェがきっかけで、世界が危機に陥るなど…この時はまだ、誰も気付く由もなかった――