第30章 ノアール
ケイト「何でそんなこと言うんだよ!!
その台詞そのまま返す!!だから…フィンのいない人生歩ませんな!!!
私はもう!二度と
ぽんっ
ティオナ「そんなの、やってみなきゃわかんないでしょ?」
肩に手を置いて前へ歩いていく。
ケイト「馬鹿だよ!勝ち目なんて…
ティオネ「そうね。馬鹿よ。勝ち目なんてない」
ケイト「わかってるなら!!
ティオネ「でもね…あんたを見捨てるような馬鹿はここにはいないのよ」
ティオナ「うんうん!」微笑&こくこく
ケイト「…え?」
ティオネ「いい?あんたがいい奴だってことぐらいね、こっちは嫌ってほどわかってんのよ」
ケイト「そんな…それで
ティオネ「そんなあんたを一人だけ死なせて、私達だけ生きてる方がよっぽど目覚めが悪いわ!!」じゃきっ!!
ケイト「そんな人…今までっ;」
ティオネ「ここにいるのよ!
いい加減それに囚われるのはやめなさい!あんたの悪い癖よ!
子供の前ではちゃんとできてたのに!またぶり返して!!」ぷりぷり
ケイト「……っ」ぷるぷる
アイズ「大丈夫…独りじゃ、ないよ」とんっ←肩に手を置いて前へ歩く
レフィーヤ「はい!ここにもいます!」
ベート「ふん」ぺしっ!(尻尾で軽く頬を叩く)
ケイト(そっか……
ここに…居ていいんだ)
漠然とした思いが込み上げる。
最初に渇望し抱いていた望み、打ち捨てられた希望――それが揃って、目の前にあった。
馬鹿だな…あの時、居て欲しいって言われたのにっ…;←694ページ参照
ティオネ「団長!お供します!!」ざっ!←フィンの右隣に並び立つ
ティオナ「黙って見ちゃいられないよね!!」ざっ!←フィンの左隣に並び立つ
ベート「はっ。調子に乗ってんじゃねえぞ!!」
アイズ「ケイトはあなたにはあげない」じゃきっ!!←抜剣して構える
レフィーヤ「私だって…!」ぎゅっ←杖を握り締めて構える
ガレス「ただでやられる気は毛頭として無いわ!!」
ラウル「来るなら来いっすよ!!」
揃ってケイトの前に立ち、団長の隣へ彼等彼女等は並んだ。
ある者は杖を握り、ドワーフは盾を構えて、魔剣を構え、全員が戦う気概を見せた。
そしてある者(リヴェリア)はケイトの治療を試みようと、ケイトのもとへと駆け寄った。