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イケメン戦国 安土城の居候

第38章 一乗谷城の戦い


『実は、今回は風魔小太郎さんの協力なしには何も出来ませんでした。過去の経緯から織田軍の皆さんが彼に好意を持っていないのは知っています。
ですが、どうか褒美は彼に与えてください。俺は何もしていないんです』


そう言って信長の表情を伺うが、何を考えているのかまではわからない。


『風魔か……直美も小田原では随分世話になったと言っていたからな、いいだろう。金輪際この俺に刃物を向けぬと言うのなら褒美は風魔にくれてやる』


『ありがとうございます。もし俺に何か力になれそうな事があれば何でも申し付けて下さい』


『何でもか……では一つ頼めるか?』


一瞬にして険しい表情になった信長から一通の文を渡される。


『この文は?』


『これは蘭丸に説得させて顕如が牢の中で書いた文だ。これを一乗谷城に届けろ。今、本願寺の門徒と伊賀の忍を同時に相手するにはこちらが不利だ。だがこの文があれば門徒たちの動きを止められる。撤退が済んだら城には火をつけろ』


『わかりました。直ちに一乗谷城に向かいます』


(500年後には城跡しか残ってない。上手く未来と繋がったな)


佐助は受け取った文を懐にしまうと、信長に深々と一礼して急いで本陣の外に出る。


再び小太郎と合流すると手短に経緯を説明した。
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