• テキストサイズ

イケメン戦国 安土城の居候

第34章 春日山城、再び


『はい。俺が城下町で耳にした噂のほとんどは直美さんが謙信様の正室候補だろうと勘違いしたものでした。

しかし一部の者が直美さんは織田信長の元にいた戦女神だという噂話をしていたんです』


(えっ!?)


『何?まだここに来たばかりだっていうのに、もうそんな噂が流れてるのか?』


信玄が思わず声を上げる。


『くだらん噂を流しているのは毛利だ。ここに来るまでつけられていた可能性がある。すでに間者が忍び込んでいたかもしれぬ。しばらく港は封鎖し、最近城に仕え始めた者の身元を洗わせる』


嫌な汗が背中を伝わっていくのを感じた。


『姫、ただの噂話だから心配ない。それに俺たちがいるだろう?ちゃんと守るから笑って過ごしてくれ』

(そうだよね、これはただの噂で、だから何だ?っていうレベルの内容だもんね)


『そうだよ、直美さん。ここにいれば安土にいるより何倍も安全だってこと忘れないで』

(うん、そうだ。警備の薄い安土にいるよりぜったいに安全なはずなんだよ)


『もし小田原城の時みたいに狙われて撃たれそうになったら俺が思いっきり突き飛ばして守ってやる』

 
『ちょっと!思いっきりは余計だと思うけど…』


幸村に対するリアクションだけ声が出てしまった。
/ 596ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp