• テキストサイズ

イケメン戦国 安土城の居候

第31章 蘭丸


『謙信様、お待たせいたしました』


佐助は何事もなかったかの様に謙信にお酒と梅干しを手渡す。


『信玄様にはこちらですね、幸村には内緒にしておきます』


そう言って無表情で渡したのは見るだけで甘い羊羮だ。


『直美さんにはこれを。ちなみに謙信様からの贈り物だよ。この時間に安土で手に入れるのになかなか苦労したな』


受け取って包みの中を確認すると何やら海藻らしき物が入っている。


『えっ……ワカメ??』


思わず目を丸くしてしまったが、謙信の表情はいたって真面目だ。


(もしかして髪を少し切られちゃったからこれを食べて伸ばせと?…ここはありがたくいただいておくべきだよね)


『謙信様、ありがとうございます』


『なくなったらすぐに言え、春日山から送り届けてやる』


『乾燥させれば日持ちするので毎日少しずついただきますね。今夜はここに置かせていただいたお礼にお酌します』


謙信がお酒を飲み始めると話題は明日の事になった。
/ 596ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp