第31章 蘭丸
『あ、そうだ。直美から聞いたよ。あんたも500年後から来たんでしょ?』
『はい。彼女は本能寺に飛ばされましたが、俺は何故か4年前の戦場に飛ばされました。そこで謙信様を助けて今に至ります』
『ふーん、ちょっと理解し難いけど』
『その事なんですが、俺がいきなりやって来て4年の間に変えてしまった歴史を直美さんが修正してくれている様に思えるんです』
『あの子、やたら色々巻き込まれるけど実はそれが上手く500年後に繋がってるって事なの?』
『はい。そのために彼女はこの時代に飛ばされたんじゃないかと…だから俺は責任を持って彼女を守りたいと思います』
『ねえ、考えすぎじゃない?もっと気楽に考えたら?あの子を守ろうとしてるのは皆同じだよ。誰のせいとか、そういうの全然関係ないし考えるだけ無駄。これからどうするかを考えるのが先だろ』
『家康さん……ありがとうございます!!』
『わっ!ちょっといきなり握手とか何なの?さっきも言ったけど本当に男には興味ないから』
『俺もです。同じですね』
『それ、さっき聞いたし!』
悩んでいた事を憧れの家康に聞いてもらい、大満足の佐助だった。