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イケメン戦国 安土城の居候

第31章 蘭丸


城下と言われて佐助との話を思い出す。


『あ、今日は城下町で佐助君に会ったよ。城下の外れに伊賀の忍がいるから気を付けてって言ってたけど、その事と関係あるんだよね?』


『うん、そう。謙信と信玄の2人だけじゃ抑えられないくらいの数になってる。安土を守るために見回りを強化するけど、状況によっては激しく戦う事になる。念のために薬を多めに用意しておきたいんだ』


『わかった。安土と安土を守ってくれる皆のために私に出来る事なら何でも手伝うよ』


御殿に着くと、家康の指示に従ってひたすら薬を作り続ける。


傷に塗る薬、熱を下げる薬、整腸作用のある薬など様々な種類の薬を2人で作っていった。



『ありがとう。これだけの量があればしばらくは大丈夫だと思う』


『もういいの?』


『うん、助かったよ。はい、これは手伝ってくれたお礼にあげる』


ぽんっと手の上に乗せられたのは布で作られた小さな袋。


『これ何?開けてもいいの?』


『開けたら駄目。これは香袋で中には粉末にした白檀が入れてある。不安を取り除いてくれる香りだから眠れない夜は枕元にでも置いておくといいかもね』


今までの事、そしてこれからの事も含め色々考えて自分のために用意してくれたんだと思うと嬉しくなった。
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