• テキストサイズ

イケメン戦国 安土城の居候

第31章 蘭丸


(それにしても、これじゃ本当にどっちがお世話係かわからないよ)


はしゃぎながら城下町を楽しむ蘭丸の姿をずっと見守っていたのだけれど。


『直美ー!おやつ食べようよ、お腹がすいたな』


『ずっと歩いてたから疲れたね。お団子でも買ってそろそろお城に帰ろうか』


結局、蘭丸のペースに飲まれたままこの日は安土城に戻る事になったのだった。



城下町で買ったお団子を蘭丸に渡し、一人で部屋に戻るとすぐに家康に呼ばれた。


『直美、いる?』


『家康?いるよ、どうしたの?』


家康が部屋を訪ねて来るなんて珍しい。


『手伝って欲しいことがあるから今から俺の御殿に来てもらってもいい?詳しいことは後から話す。帰りはちゃんと城まで送るから』


『今から?うん、大丈夫だよ』


返事をすると少し前を歩く家康の後ろを追いかける様にして御殿に向かう。


(手伝ってもらいたい事って何だろう?御殿に行くなら薬を作る手伝いかな?だとしたら戦が始まるの?)


『ねえ、さっきからずっと考えてる事が顔に出てるよ』


『えー、そんなに分かりやすい表情だったかな』


『うん、かなりね。手伝って欲しいのは薬作りで合ってる。戦とまではいかないけど、しばらく交代で城下の見回りをすることになったから』


やはり考えていたことはすでにバレバレだった様だ。
/ 596ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp