第6章 初めての出陣
家康と三成が本陣に到着した時には、いつの間にか直美は天幕に移されていた。
目が覚めると身体はだいぶスッキリしている。
外ではすでに最後の作戦会議が行われていた。
天幕からそっと出ると皆の邪魔にならない場所に座って三成の話を聞く。
『城の裏には川が流れていますので、上杉武田の援軍が来る前に城の裏にある橋を落としてください。
城の正面から政宗様、右から信長様、左から家康様に同時に攻めていただきます。
私は本陣にて戦況を見極め指示を出しますが、必要と判断した時は城攻めに向かいます』
『まかせろ、正面から突破してさっさと終わらせてやる』
『調べによると城の右手は厩や備蓄庫がありますので、兵の数も多くないはずです』
三成は直美を安心させながら戦略を伝えていく。
作戦会議が終わると信長が一番先に立ち上がった。
『全員聞け、この戦は1日で終わらせる。行くぞ』
信長の一声でついに開戦となり、それぞれが割り当てられた方向へと馬を進めて行った。