第22章 帰城
『着いたな。今日安土に戻る事は事前に文で知らせてある。秀吉と光秀なら広間にいるはずだ』
『広間ですね、行ってきます!』
信長のその声に返事をするより先に足が動く。
『あーあ、廊下を走って行っちゃった。仮にも姫って扱いなのに帰って早々何やってんだか』
『家康様、心配なら追いかけた方がいいと思いますよ』
『城で追いかけっこなんてするかよ』
『では私が直美様を追いかけて、お茶でも入れて差し上げます』
『待て!お茶なら俺が入れてやるからお前は見てろ』
そんな会話をしながら家康と三成は直美を追いかけていく。
『政宗、今宵は宴だ。酒と料理の支度は任せる』
『はい。盛大に行いましょう』
信長と政宗も3人の後を追ってゆっくり歩き出した。