第20章 毛利元就
『『!!』』
信長と光秀が急いで船の端に駆け寄ると、少し離れた場所に別の船が待機しているのが見えた。
『傷は負わせた。たとえこの場から生きて逃れたとしても当分まともに戦えぬだろう』
『この船も間もなく沈みます。急いで出ましょう』
2人が船から降りると船は更に燃えながら傾き、ゆっくりと海の底へと沈んでいった。
地上での戦いは謙信と共に来ていた信玄、幸村、佐助の加勢により圧倒的な力の差で毛利軍の兵をねじ伏せ、すでに静けさを取り戻していた。
『信長様!!』
駆け寄りながら信長の名前を呼んだのは三成だった。
『三成、家康はどこだ』
『直美様の応急処置を済ませた後、きちんとした手当てをするため上杉謙信たちと共に富山城に向かわれました』
『すぐに向かう』
信長は急いで馬に飛び乗ると富山城を目指し全力で駆けていった。