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イケメン戦国 安土城の居候

第19章 白鳥城


『久しぶりだな。こんな場所に閉じ込められて、本当に大事に飼われてるウサギなんだな』


『そんなんじゃありません。何しに来たんですか』


『わかるだろ?外の見張りは全員斬って転がしといた。俺がここから出してやるよ』


にわかには信じがたいその言葉。


(絶対に何かある)


『どうしてですか?目的を教えてください』


『上杉なんかより俺といる方が楽しいぞ。これから戦だろ?もし上杉が負けたら誰にも見つけられず一生ここに閉じ込められたままだ。いいのか?』


これはただの例え話だとわかっている。

わかっているのだけれど。

富山城が最終的には信長の管理下に置かれるはずのこれからの歴史を思うと反論する事が出来なくなってしまう。


(確かに支城なんて放置されて廃墟になってしまう可能性が十分にある)


『それは困ります。でも…』


上手く言葉が出てこない。


『分かったなら俺と一緒に来い』


そう言って近づく元就に、じりじりと壁際に追い詰められた。
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