• テキストサイズ

イケメン戦国 安土城の居候

第13章 それぞれの戦い


小太郎は止血が終わると天守の鍵を開けた。


『これより城内に残る北条の兵を織田軍、上杉武田の2人と共に一掃します』

『でも傷が!』

『右腕一本あれば心配いりません。これでも実力でのし上がった頭領ですよ』


そう言うと小太郎はふっと笑い、足早に天守から出て行ってしまった。



小太郎が出て行った後、静寂を破る様にそこに現れたのは信長でも上杉武田の2人でもなく佐助だった。

それも天守の外からだ。


『幸村、直美さん、大丈夫?』

『佐助君!?』

『おっせーよ、すげー修羅場だったんだぞ』

『ああ、すまない。謙信様に言われてとりあえず様子を見に来たんだけど…』


佐助はすぐに氏政の存在に気づいて目を細める。


『佐助、こいつはもう動けねー。だからちょっと見ててくれ。俺は謙信様たちの護衛に行ってくる』

『分かった。ここは俺に任せてくれ』


会話の後、幸村は小太郎を追いかける様に天守を出て行ってしまった。


『状況がよくわからないけど直美さんと幸村が無事で良かった』


『うん、大丈夫。でも………』


そう言って氏政に視線を移す。

覚悟を決めたのかずっと黙ったままだった。
/ 596ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp