【イケメン戦国】『プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭③~』
第4章 【一月三十日 午の刻~未の刻】~はじめてのおつかい♪~
政宗「そろそろ出来上がる頃だろうな。」
熱々の釜の中の様子を見ると、鍋からはみ出る程に膨らみ、綺麗な黄色のふわふわのスポンジが焼きあがっていた。
「わぁーすごーい!こんなに膨らんでる!」
家康「へぇー、あれがこんなになるんだ・・・」
政宗「熱いから気を付けろよー。」
釜からまだ熱々の鍋を取りだし鍋敷きの上に置いた。
―ポンっー
鍋からスポンジを取りだしてみると・・・
政宗「おぉー、中々の出来だな!」
焼く前は薄い黄色の色してた生地が、上は鍋からはみ出る程に膨らみ、割れ目が出来るほど。
底も綺麗な焼き目が付き、甘くてこの時代には珍しいかおりが漂っていた。
「ふわふわ~美味しそう!あつっ!」
家康「大丈夫?!ちょっと見せて。」
「だ、大丈夫だよ・・・///」
ふわふわのスポンジ生地のそばにあった鍋に手首が当たり、は思わず手を引っ込めた。
すかさず家康が当たった方の手を掴み、様子を見た。
家康「多分そんなに痕に残るような火傷じゃないけど、痛かったら薬渡すから。」
「大丈夫だよ?ちょっと当たっただけだし、痛みも無いから・・・ねっ?」
上目遣いで見つめられ、一瞬ドキッとした家康。目でも「大丈夫」と訴えられたように感じ、その部分に政宗には見えないようにふとその場所を口付けした。