【イケメン戦国】『プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭③~』
第4章 【一月三十日 午の刻~未の刻】~はじめてのおつかい♪~
台所を一旦後にして、二人で寒空の中貯蔵庫に向かっていると…
「家康ここ?貯蔵庫って・・・」
(広い・・・しかも沢山ある!)
家康「そう。南蛮由来の物や、献上品の食べ物も基本的にはここに保管されることが多いし、戦がおきたりしたら大量の食料も必要になるし、ここに、ある程度食材を確保しておけば何か起きた時に城下の人にも配れるからね。信長様の考えで、安土城の食料の貯蔵庫は大きめに作ってあるんだ。」
「すごい・・・ね。倉庫と言うより蔵見たい…。」
家康「まあね・・・だから俺は来たくなかったんだ・・・」
家康はため息を付き、たいそうめんどくさそうな顔をしていた。
見た目は大きな蔵のような作りで、中は日当たりが良いところと暗めの場所があり、様々な食材が所狭しと置かれていた。
「もー、そんな顔しないで!一緒に探すの手伝って!家康の為のケーキの材料だよ?ほら!」
が家康の手をとり、意気揚々と中に入ると大きな木箱が並んでいるのが見えてきた。
「わぁー、たくさんあって分からないよ・・・。」
家康「来る時は全然平気そうにしてたのに。」
「だって・・・、こんなにたくさんあるなんて、思わなかったんだもん!」
薄暗い中で少し不安な気持ちになり、ぎゅっと自分の手をにぎり着物を掴んでいると、そっとその上に家康の大きな手が被さり、の不安を打ち消してくれる
「家康・・・。」
家康「だってこういうところ苦手でしょ。」
「ありがとう・・・。」
家康「一緒に探すよ。」
「うん!」
仲良く手を繋ぎ、大きな箱やその中にある袋や、付近にある小さな箱を虱潰しに探した。