【イケメン戦国】プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭②~
第1章 【プロローグ】年賀状と秘密の軍議
「では、クジの内容を俺に見せてもらえますか…なるほど」
五人のクジの内容を確認すると、メモを録る佐助くん。
そして伏せていた顔を戻すと、またくい、とメガネを上げた。
「わかりました、ありがとうございます。ではこの情報を、プロデュースしてくれる五人に伝えてきます」
「ぷろ…なんだって?」
「プロデュース…今回の場合では、素敵に制作してくれる、という意味が適当でしょう。皆さんは、家康様の誕生日までに、それらを用意しておいてください…では、これにてドロン!」
いつもの掛け声一つ、来たときと同様に佐助くんは天井裏から帰っていった。
「…あれ?私は?」
クジ引いてない。
よく内容わかんない。
でも、武将様と私で、って言ってた…
とりあえずプレゼントを考えなきゃ!
なんて、頭をぐるぐると巡らせていると信長様と目が合った。
「千花…貴様は、家康を喜ばせることだけを考えていれば良い」
「あ…は、はい。わかりましたっ!」
口角をあげ、にやりと笑う信長様。
それに気圧されるように、元気よく返事をした。
大好きな大好きな、家康の誕生日。
この日は私にとっても、特別な日。
心に残る、素敵な一日にしたい…!
こうして本格的に始まった、家康の誕生日を祝う秘密会議。
さて、どんな一日になるのか…?
それは、当日までのお楽しみ。
「秀吉、天井板はしっかり閉じておけ。鼠一匹、通る隙間を残すでないぞ」
「ぎょ、御意っ」
「ふふ、信長様…容赦ないですね」