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【イケメン戦国】プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭②~

第6章 【一月三十一日 夜】~御祭騒ぎ~








「ほう…面白い。女から食べさせる時は、それを使うということか?佐助」
「流石、信長様。お察しの通りです」





思い切り嫌そうな顔をしている、家康に苦笑いしながら。
こんな風に皆に見守られて、悪ふざけも交えてお祝い出来る事が、心から嬉しくて――





「うーん、このくらい?

いや、まだいけるよね…ふふ」



「ちょっと、千花…ったく!!」






大きなスプーンに思い切り、掬ったケーキを家康の口元へと運ぶと。
文句混じりではあるけれど、いつもはしないような大きな口を開けて、家康が思い切りそれを頬張った。





「はは、家康!くりーむ、塗れじゃねぇか!」
「家康様、布巾を…っあ、お茶が…」



「何やってるんだ、三成。布巾はその茶を拭くのに使え、こっちにもあるから」
「くくっ、らしくないな。家康」





「全くだ、光秀…だが、不思議と俺まで喜ばしい。

改めて…おめでとう、家康」







もごもごとケーキを無理やり飲み込み、秀吉さんが渡してくれた布巾でぐい、と口元を拭って。
お茶を思い切り飲み込んだ所で…



「…ありがとうございます、信長様。何から何まで、あんたの仕業…いや、お陰なんでしょ」





家康がまた、憎まれ口をたたく。
しかしその顔がやはり嬉しそうなのに皆、気付いているようで笑顔が絶える事はない。




そのうち、私が企画した唐辛子入りケーキも登場した。
私はその危険性を分かっているので、もちろん口にしないけれど…
家康と私を除く全員が悶絶して、また手を叩いて笑い転げる。







和やかな雰囲気のまま、私の決意を他所にして、宴の夜は更けていく――



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