【イケメン戦国】プレゼントを探せ!〜徳川家康誕生祭⑤〜
第1章 【プロローグ】
佐助の話を聞いた信長は、
ニヤリと口角に笑みを浮かべ……
「ほう……。面白い。ならば『りぼん』は決まりだな。後は、『けーき』と『すぷーん』だが……。どのように祝うつもりだ?」
信長が、顔を見て尋ねれば……
「その辺りはご安心を。巧くプロデュースする方々に、心辺りがあるのでお任せ下さい」
佐助は、そう告げ無表情で頷いた。
「と、その前に武将の皆さん。この中から、一枚ずつクジを引いてください」
まずは担当を決めます。そう伝えた後、佐助は何処からか木箱を取り出し、武将五人の前に差し出した。
そして指示通り、
一人ずつ順番にクジを引き……
「これは……?」
「あぁ?」
「クククッ……」
「なるほど」
「ほぉ……」
(何が書いてあるんだろう?)
武将たちは、
それぞれ中身を見て声を漏らす。
「では、皆さん。それを、俺に見せて貰えますか?」
武将たちの内容を確認すると、
素早くメモを録る佐助。
「ありがとうございます。では、この情報を、プロデュースをしてくれる五人に、伝えておきます」
「『ぷろでゅーす』だと?」
信長が眉間に深く皺を刻み、訝しげな声音で尋ねれば、佐助は眼鏡を抑えながら、静かに頷く。
そして……
「この場では、素敵に制作してくれる。という意味が適任でしょう。皆さんは、家康公の誕生日までに、それらを用意しておいてください。では、これにて……」
ドロンッ!
忍者ポーズを取り、来たときと同様、天井裏へと姿を消した。
(え?私は………?)
一人置いてけぼりを食らったように、
キョトンとするひまり。