• テキストサイズ

【イケメン戦国】プレゼントを探せ!〜徳川家康誕生祭⑤〜

第1章 【プロローグ】




佐助の様子に、呆気に取られていた秀吉。しかし、あることに気づく。


「どうやって、忍び込んだんだ!城の警備を強化しているはずだぞ!!」


慌てて、声を荒げたが……
その声を遮るように、


「家康公の大ファンであり、伝記の愛読者。尊敬してやまない俺としては、ぜひとも盛大にお祝いしたい。そこで、武将の皆さんとひまりさん、俺とで協力して、家康公の誕生日を盛り上げませんか?」


ひまりの手を握り、瞳の奥を輝かせながら、興奮気味に話す佐助の耳には、全く届かず。



「クッ、クッ。……秀吉の質問は、完全に聞いてないな」


「協力は別に構わねえが、具体的にどうするんだ?」



光秀が愉快そうに喉奥を鳴らす隣で、一体どんな風に盛大にするのかと、政宗が聞けば……途端に、佐助の眼鏡がキラリと光る。




「………………内容は、ずばり!!
『ケーキ、スプーン、リボン』です!」




長い間を持たせた後、答えた。



「けーき?……ですか?」


「すぷーん?……だと」


聞きなれない言葉に、
三成と政宗は顔を見合わせる。


そして、もう一人……



「りぼん?何だそれは?」


「あ、それはですね……」



信長が訝しげに目を細めれば、佐助はスッと近づく。まるで内緒話をするように耳元に顔を寄せ、周りには聴こえない声音で、何やら説明。


(ケーキとスプーンとリボン?)


ひまりは、人差し指を顎にあて、コクリと首を傾げる。来世から戦国時代にタイムスリップしてきた自分には、その三つは、良く知り、馴染みがある物。まさにケーキは誕生日の定番。しかし、何故フォークでは無くスプーン?なのか、不思議に感じた。


(スプーンは、ケーキを食べる時に使うのかな?って思ったけど、違うのかな?あとリボンは、何かの包装用とか?う〜ん……)


色々と疑問が、
次から次へと浮かぶ中、話は進む。




/ 79ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp