【イケメン戦国】プレゼントを探せ!〜徳川家康誕生祭⑤〜
第4章 【現代 平成30年1月31日5時】〜萌の時間〜
スススッ……
ゆっくり開いたパーテーション。
身体が半分通るかぐらいの隙間から、ひょっこりとひまりは顔出すと……
「あ、あの!ちゃんと約束を守って下さいよ///」
すかさずそう確認。家康は「へ?」と、間抜けな声を上げた。意図が全く掴めず、しかし敬語を使うあたりは自分に言っているのではないことだけはわかり、光秀の隣で足を組む信長に、迷わず視線を向けた。
「わかっておる。そもそも俺は破ってなどいない。貴様が自分の手で開けたのではないか」
「留守の間、大人しくしといてやる」
「ひまりさん。時間があまりない。ぜひ、お願いします」
(何なの?一体………)
期待の眼差しを向けた三人。
正反対に、腑に落ちない表情を浮かべた家康だったが……
「へ、変じゃないかな?///」
ガタンッ!!!
(なっ……/////////)
次の瞬間、物凄い勢いで立ち上がり声を失う。座っていた椅子を派手にひっくり返し、両目を見開いたまま瞬き一つせずにただ固まった。
それも無理はない。
白いブラウスの上に、紺色のブレザーを羽織り、首元に赤いリボンを付け、もじもじとミニスカートを下に引っ張りながら、制服姿でダイニングキッチンに現れたひまり。
「靴下ね。学校指定のがあったんだけど///今はこれしかなくて///」
落ち着かない様子で、キュッキュッとスリッパを数回鳴らして左耳に髪をかけ、視線を泳がせば……
(何これ……可愛い………)
家康は心の声を蕩けさす。
可憐な顔立ちのひまりが、年頃の男子に支持が高い『制服』を身に纏い、絶対領域というこれまた支持率の高い、スカートと黒紺色のニーハイソックスの間に太ももの素肌を露出するという、萌までも披露しては……日頃、いくら冷静な家康でも絶句するの仕方ない。
((これは……))
珍しく信長と光秀も目を見張った。
(素晴らしい……)
佐助はもはや眼鏡の下に指を忍ばせ、目頭を押さえて感動。