• テキストサイズ

【イケメン戦国】プレゼントを探せ!〜徳川家康誕生祭⑤〜

第2章 【現代 平成30年1月30日12時】〜はじまりの時間〜




私はそう告げながら、トレイをテーブルの上に置き、急いでクローゼットを閉め、背中をピッタリとくっ付けた後、ぷぅ。っと、頬を膨らませた。



「『せいふく』?……何それ」


「えっと、私が学校に通っていた時に、着ていた衣装だよ?」


「『がっこう?』あぁ。……外で話してた、現代の学問所のことね」



私はコクリと頷く。

タイムスリップして来た時に、話したことを家康はちゃんと覚えてくれていた。


(興味深いって、言ってたもんね)


高校生の頃、
ほぼ毎日来ていた懐かしい制服。

卒業してからは、着る機会なんて一度もない。不必要なのは分かってはいても、制服には思い出がいっぱい詰まっている、大切な物。だから引っ越しの時に持ってきて、クローゼットの中に保管してあった。


「なら何故、見えぬように隠してある」


「隠してるわけじゃありません!汚れないように、専用の袋を被せて大切に保管を…………」


「ふーん。……でも何でそんなに慌てたの。しかも、ちょっと拗ねてるし」



家康の手が顔の辺りに伸びてきてかと思えば、そのまま軽くツンツンと、指先で頬を突かれた。



「それは、二人がクローゼットを開けるから…っ///普通はそんな事しないのっ///」



眉をひそめた家康の疑わしい目を見て、私は力説。



「俺は開けてない」


「何を言っておる。貴様も、乗り気であったろ?」


「もう!とにかく!勝手に見ちゃダメです!///」



この時代では、人の部屋を勝手に調べたり、物を見たりするのは、してはいけない行為だと伝える。


今回発見はされたのは、制服だったから良かったけど。クローゼットの中にあるチェストには、下着も収納してある。見ただけでは二人には用途は分からないとは思うけど、見られる行為だけで十分恥ずかしい。



(これ、何?とか、家康に普通に聞かれたら……恥ずかしくて死んじゃう///)



ピラッと下着を指で挟んで持ち上げ、不思議そうな顔をする二人……そんな場面が一瞬、脳裏に浮かんで自然と火照りだす頬。





/ 79ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp