第1章 前編
「ロー…大佐の…ものです」
彼女は再び言葉を紡ぐ。ユーリの瞳には、ローしか写ってなかった。
「…上出来だ。明日からは俺に従え」
そして、そこまで言うと彼は満足したのか、再び容赦なく彼女を犯し始めた。
より深く奥を抉ろうとするその動きに、ユーリの呼吸は一瞬止まる。
明日からとは任務のことだろうか。
遠ざかる意識の中で、彼女はぼんやりとそんな事を考えていた。
そして、唇に何か温かい感覚を感じたかと思うと、漸く彼女は意識を飛ばすことが出来た。
ローはそんな彼女を視界に収めると、彼女の中に白濁の体液をぶちまけた。
「……はぁっ」
荒くなった呼吸を整えると、ズルリと己のものを引き抜き乱れた衣服を整える。
そして彼の手には首輪が持たれていた。
それをゆっくりと意識の無い彼女の首に付けた。
黒いその首輪は、色白の彼女を穢すようでひどく満たされた。
ローは鬼哭を手に取ると、己の指に軽く触れさせる。
ジワリと滲むその赤い血液は、静かに彼女の身体を流れていった。
その血で濡れた指で、ローは彼女首輪をゆっくりと撫でる。
彼の赤い血を、首輪が吸収していく。
この時をもって、二人の間で契約は完了された。
「もう引き返せねぇよ」
静かに呟かれた彼の言葉。
それは彼女に言ったのか、自分自身に言ったものかは分からない。
ローはゆっくりと彼女に口付けた。
この先に何が待ってるかなんて、誰にもわからなかった。