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駄犬になつかれて

第16章 男気見せるぜ


〜華美side〜

毎年憂鬱だった、マラソン大会。
今年はちょっとだけ、楽しめるかもしれない。
だって、犬夜くんがいるから。

「華美さん、頑張ってください!応援してます!!」

犬夜くんにそう言われたんだ。

「…っは…はぁ…」

正直苦しいし、リタイアしてしまいたくなる。
でも、ゴールで犬夜くんが待ってくれている。

「リズムよく息を吸って吐いて走ると、良いですよー!」

そうだ。犬夜くんのアドバイス。

「…はぁ…はぁ…」

よし。

しばらく走っているとゴールが近づいてきた。

「…はっ…っ…」

無我夢中でゴールへ走る。

「…はぁ、はぁ、、」

やっと…ゴール…

「華美さん!!お疲れ様ですっ」

「…はっ…はぁ、犬夜、はぁ、くん…、ありがと…」

「あ、無理しないでください!」

そう言って、犬夜くんは私に水を手渡した。

「ありがと…」

私は貰った水を飲み干す。
少し落ち着いてきた。

「ほんとにほんとにかっこよかったです!!」

「…ありがとう…」

すると、次は男子のレースだというアナウンスがかかる。

「あ、オレ行かなきゃ。華美さん、またあとで!」

「うんっ、応援してるよ!」

「はい!頑張ります〜!!」

言いながら、手を振って、犬夜くんはスタート地点まで走っていった。
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