• テキストサイズ

駄犬になつかれて

第16章 男気見せるぜ


〜犬夜side〜

「一緒に頑張ろうね!」

そう言った先輩は、とても可愛く、愛おしかった。

「はい!オレ、頑張るんで見ててくださいね」

そう言うと華美さんはコクっと頷いて、ニッコリ微笑んだ。



華美さんに頑張ろうなんて言われたら頑張るしかない。
ま、元からそのつもりだったけどね。

先輩にかっこいいところ見せないと。

「おい、犬夜〜」

「なに?」

振り向くと、高校に入って仲良くなった、遊吾がいた。

「お前羨ましいよな〜可愛い彼女いて〜俺も欲しいー!」

そう言って、遊吾は肩を組んでくる。

「先輩は渡さねえよ」

「わかってるよ!お前ほんと、先輩ちゃんのことになるとムキになりすぎ!」

「う、うるせえな…先輩は大切なんだよ!」

「はぁー…惚気ですかそうですか…」

「…違うし」

「ま、頑張れよ!」

「無視かよ」

「じゃあな〜」

オレの背中をポンポンと叩いて、手を振りながら、遊吾はどこかに去った。

羨ましい、か。
そりゃそうだよな。
先輩は可愛いし、しっかり者だし、優しいし…

でも。先輩はオレのだから。
誰かに渡すもんか。
/ 42ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp