イケメン戦国『プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭~①』
第6章 プレゼントを探せ!~お祝い編~
信長の言葉に
「へ?ファーストバイト…?………えっ!///」
「……ふぁーすと?……なんですか……それ?」
陽菜は顔を赤らめ、家康は聞きなれない言葉に怪訝な表情をし、二人で真逆の反応を見せる。
「ご説明します。『ファーストバイト』とは、俺たちの時代の、祝言をあげるときにやる、儀式です。」
「……儀式…?」
「あ、そんな深く重いものじゃないですよ。ただ、皆が見てる前で、ケーキをお互いに食べさせあうんです♡」
「……え………///」
儀式と聞いて深く考えた家康だが、香菜の補足を聞いて、瞬時に顔に熱が集まる。
そして、ファーストバイトが、どういうものかを知っている陽菜も、家康同様、顔に熱が集まっている。
「(ひ、人前で食べさせあうとか………)」
「(皆の前で『あーん』なんて………)」
同じことを考えている家康と陽菜。相手はどう思っているのかと二人ともが、お互いの顔をチラッと見ると
「「っ!!///」」
パチッ!と目が会い、同時に顔を逸らして
「(さすがに無理!///)」
「(出来ないよーー!///)」
またまた同じことを考えていた。
恥ずかしがって、なかなかスプーンを手に取ろうとしない二人に
「なんだ?しないのか?」
「ほら。ケーキ美味しそうだよ?」
「俺が陽菜にしてやろうか?」
「でしたら私は家康様と……」
「政宗、揶揄うな。三成も、ちょっと黙ってなさい。」
「絶好のシャッターチャンスなのに、カメラが使えないのがとても残念だ…」
「貴様ら、早くしろ。」
全員から、煽られ、急かされ……
「「………………はい…///」」
二人は真っ赤な顔で、小さく返事をした。