イケメン戦国『プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭~①』
第6章 プレゼントを探せ!~お祝い編~
二人がスプーンに手をかけようとしたとき
「あ、こちらの小さいのが家康さん。大きいのは陽菜さんが持ってください。」
佐助に言われた通り、二人はそれぞれのスプーンを手に取る。
「(なんで大きさが違うんだ……?)」
家康は大きさが違うことに疑問を感じていた。
ただ、食べさせあうだけなら、別に同じ大きさでもいいのでは……
そんなことを思っていると
「じゃあ、先に家康さんが、そのスプーンでケーキを掬って、陽菜さんに食べさせてあげてください」
「え……俺から?」
「はい。家康さんから。どうぞっ!」
「……はぁ……わかった……」
佐助に言われた通り、しぶしぶ家康はスプーンで、ケーキを掬いとる。
ティースプーンぐらいの大きさのスプーンには、ひと口で食べれるぐらいの量のケーキが掬いとられ、家康は、それを陽菜の口元まで運ぶ。
「…………はい…///」
極限まで赤くなった顔。かなり恥ずかしくて、顔を逸らしたいぐらいだが、家康は逸らさずに、しっかり陽菜の顔を見る。
陽菜も真っ赤な顔を逸らさずに、家康の目を見ながら、小さい口を開けて、口元まで運ばれたスプーンを咥えた。
「……あーー……んっ…///」
スプーンを口から離し、モグモグと咀嚼してゴクンと飲み込むと
「……美味し~~♡」
陽菜はふにゃっとした笑顔を溢し、それを見た家康も、小さく笑った。