イケメン戦国『プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭~①』
第6章 プレゼントを探せ!~お祝い編~
「にしても、あの黄色い塊が、白くなってるとは思わなかったな。」
「すごいね~!このケーキ!生クリームも綺麗に塗ってるし、苺で薔薇作っちゃうし。」
お姉ちゃんがケーキの飾り付けに、スポンジを一緒に作ってくれた政宗は、完成されたケーキに驚いていると
「『なまくりーむ』は俺が塗った。心して食え。」
「「「「えっ!?信長様がっ!?」」」」
信長様の発言に、こっちの時代に残っていたお姉ちゃんたちは驚きの声をあげる。
「の、信長様が作ったものを食するなんて……夢のようだ……」
「秀吉、落ち着け。信長様は飾りつけをしただけだ。この『なまくりーむ』は買ってきたもので、信長様が作ったわけではない。」
「でも、液体からクリーム状になるまで、泡立てていましたから、一応『作ったもの』になるのでは?」
「というか、土台作ったのは俺だけどな。」
「お前ら!信長様が丹精こめて……!」
「秀吉さん!落ち着いてっ!」
「と、とりあえず、ケーキを切り分けましょうかっ!」
信長様が絡むと暴走する秀吉さんを、お姉ちゃんが宥め、その間に、ケーキを切り分けようと皿などを探す。
「秀吉、落ち着け。陽菜。『けーき』を食べる前に、大事なことをしなければならん。」
「へ?大事なこと?」
「あぁ。光秀、香菜。あれを持って来い。」
信長様の一声で、秀吉さんは冷静になり、私は首を傾げ、お姉ちゃんと光秀さんは続きの間に向かう。
「陽菜、これ食べるのに、そんなに大事なことをしないと駄目なの?」
「ううん。そんなのはないけど……」
家康に聞かれたが、完全に信長様が言った『あれ』と『大事なこと』が、何なのか解らず、さらに首を傾げる。
数分後
「「お待たせしました」」
お姉ちゃんと光秀さんの声が重なった。