イケメン戦国『プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭~①』
第2章 プロローグ ~秘密の軍議~
時は変わって、戦国時代……一月三日
家康以外の織田軍武将、家康と恋仲の陽菜と、その姉の香菜は、安土城広間にて、秘密の軍議をしていた。
「今月は家康の誕生日があるな……何か案はあるか…?」
上座に座り、脇息に凭れかかって、武将たちに問いかけるのは、安土城城主『織田信長』
信長から聞かれ、武将たちが腕を組んで考えていると……
「その話、俺にも一枚かませていただけませんか?」
シュッ!
「あけましておめでとうございます。昨年は大変お世話になりました。本年もよろしくお願いします。」
音も立てずに、天井裏から着地した佐助。
着地の際に、眼鏡がずれたのか、クイッと中指で眼鏡を押し上げる。
「……佐助。新年早々、何の用だ……」
「はい。皆さんに挨拶に伺おうと天井裏に忍びこんだら、家康公の誕生日のお祝いについてお話されてたので。いてもたってもいられず、お声をかけさせていただきました。」
「なんで忍びこめたんだ!!城の警備強化してるんだぞ!!」
すかさず、秀吉から突っ込まれるが……
「どうしても、俺、盛大にお祝いしたくて……。そこで、家康さんを除いた武将の皆さんと、陽菜さんで協力して、家康公の誕生日を盛り上げませんか?」
「話を聞けっ!!」
「クク……秀吉の話を完全に聞いてないな。」
「協力は構わねぇが、具体的に、どうするんだ?」
秀吉と光秀の会話を一切無視の佐助。
そして、政宗から、何をするのか聞かれると
佐助の眼鏡がキラリ!と光り……
「内容は、ズバリっ!!
『ケーキ、スプーン、リボン』です!」
無表情、だけど、声はかなりテンション高めで、言いきった。