イケメン戦国『プレゼントを探せ!~徳川家康誕生祭~①』
第5章 プレゼントを探せ!~三十日、辰の刻~
「無事に陽菜を守ったから、この指令も突破できたでしょ。」
「あ、そうだね。守ってくれてありがとう!」
「……どういたしまして。」
ふわっと嬉しそうに笑って、お礼を言う陽菜に、家康の頬も緩む。
「ほら。急いで橋を渡って、立て札のところまで行くよ。」
「うん!!」
家康と陽菜は、手を繋いで、走り出した
ら………
「二組とも、第二の指令突破、おめでとうございます。」
「っ!?」
「わぁっ!?」
最初の指令のときと同じように、突然佐助が現れ、家康と陽菜は、慌てて足を急ブレーキ。
「……二組とも……って……」
佐助のその言葉に、家康は後ろを振り返ると………
「……あんたたち、突破してたんですか……。」
秀吉と香菜が、橋の入口に立っていた。
「まぁな…家康のおかげで、助かった。」
「本当に。家康さん、ありがとうございます。」
「……どういたしまして…」
家康の、石の上を移動する案で、無事に指令を突破した二人は、家康に礼を言うが、それに対して、陽菜へ向けての言い方とは違い、仏頂面で言った家康。
「では、次の指令ですが、その指令内容は、橋を渡りきる直前にわかります。その時、地面をしっかり見てください。では。」
それだけを言って、またすぐに姿を消した佐助。
「……橋を渡りきる直前?」
「地面をしっかり見てって言ってたね。」
「まぁ、行けばわかるだろ。香菜、行くぞ。」
「陽菜も行くよ。」
「「うん!」」
それぞれの恋人と手を繋いで、二組のカップルは橋の上を進む。
そして、橋を渡りきる直前、地面には……
【指令。彼から彼女に『鼻キス』すること。】
と、書かれていた。