• テキストサイズ

ENCORE

第3章 midway




「お疲れェ」

相変わらず離れた地で暮らす二人だけど、彼の涙が私の心を掴んで離さなかった。

「靖友、来週会えるんだよね?」

そしてきっと、変わらず待ち続ける私を彼は放っておけないのだろう。

「会えるヨォ」
「どっち?こっち?そっち?」

見知らぬ土地だったあっちにも慣れた。そして彼もこっちに慣れた。

「オレばっか行ってねェ?たまにはこっち来いよ」
「そんな事ないよ。手帳に書いてるもん。私のが多く行ってるよ」


「ァー、じゃあ、地元で会う?」
「なんで」
「察せばァか」

そして長い旅は、突然に。
終着駅はもうすぐなのに、長い旅が楽しくて気が付かない時もある。


「実家、挨拶行こうぜ。お待たせ。…待っててくれてあんがとねェ」

/ 156ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp