第2章 ようこそ、ハイツアライアンスへ!
「テメェらゴチャゴチャうるせえぞ!」
「ぎゃっ!」
不機嫌そうな表情を浮かべた爆豪くん。爆豪くんの掌から鳴り響く爆発音に驚いた。驚いたのは私だけでなく、芦戸さん、葉隠さんも同じだったようだ。
「あ、そろそろ課題でもやろっかなー!」
「そうだね!行こ行こ!琴葉ちゃんまたね!」
そう言って二人はそそくさと去っていった。
「(爆豪くん、ありがとう。)」
「あ"あ?」
「(助けてくれて。)」
スケッチブックに書いたその文字を見せると、より一層険しくなる表情。
「勝手に助けられたと思ってんじゃねえぞ!誰がテメェみたいな根暗助けるかよ!」
再び爆発音を響かせ、火のついたように怒り出す爆豪くん。個性が〝爆破〟だという事は、生徒名簿で確認済みで知ってはいたが、こうも目の前で何度もボンボンと爆破されると、その掌がこっちに向かってくるんじゃないかとビクビクしてしまう。ていうか、根暗…って。いや、合ってるけど、こうもストレートに言われるとちょっと傷付く。
「…うぜえ。」
そう言い残し、爆豪くんも男子の部屋のある棟へと足を向け去っていった。
最近の若者はキレやすいとか言うけれど、爆豪くんを見ると、そのフレーズを思い出さずにはいれなかった。…最近の若者怖い。