第3章 本編40~56【完】
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審神者会議には戦装束でも構わないと言われたので晴久と2人で行ったら目立つ目立つ
あまりにも視線が集中するんでぐいっと長谷部と晴久引っ張ってぎゅうと抱きしめながら
2人の後ろに隠れたら
長谷部も晴久も苦笑い。
しかし刀剣達は皆スーツだし、カッコいいんだけどどうしよう。
「長谷部、スーツ格好いい」
「ありがとうございます、市」
「おい、市。俺に引っ付いたままイチャつくな!?」
晴久からお咎め食らったのではーい・・・と返事をして
「ほー、広いな・・・市、何処に座る?」
「真ん中くらいかな?前の方」
いそいそと移動して市は長谷部にくっついたので
端末を調べて予定を見るとうちの連中も覗き込んで・・・
光忠、宗近。
俺の背に乗って覗くな重い。
「大体の時間は一刻か」
「ほう、結構長いものだな」
「帰ってからご飯作れるかなあ」
主夫な光忠の発言に宗近と2人で大爆笑して。
この空間で婆娑羅は、良かった使えるな?
万が一の事を想定し
市もやっぱりクナイを持たされてたので
4人の刀剣に使い方を教えてやった。
数が少ないから頼むから投げつけるなよ?
まあ、刃物の扱いは長けてる様で。
ほっと一息
「宗近、俺の背に居るからって刺すなよ」
「ほう?見破られたか」
てめ、最近素直だと思ったのに急に黒くなるな
市が俺らの様子を見てくすくす笑って
「皆仲いいね」
「市、お前どこ見て言ってんだよ」
市はくすくす笑いながら端末をいじって
参加者名簿を発見したので開いて見ると。
「晴久」
「ん?」
「市と晴久の名前が一番前に書いてる」
「は?」
晴久は尼子の"あ"だから50音順で先頭なの分かるけど
何で私も先頭の方なんだろ。
「あれじゃねえ?姓が無いから一番先だとか」
「成る程」
しかし、参加してる人の、現世の年代バラバラ
大体平成以降だけど私達だけモロに"戦国、婆娑羅暦"とか書いてるから
武将だ、と見られてるのか。
ちょっとした歴史オタクだったら喜ぶよね。
面倒な所に来ちゃったな
講師のベテラン審神者がやって来たところで、皆やっと端末に集中し始めた。