• テキストサイズ

審神者になった華

第3章 本編40~56【完】


43

「晴久公、留守の間にこんのすけ君が来てたよ」
「ん?何かあったのか?」

翌朝に市の本丸で朝飯食った後で
俺の本丸に戻ると光忠にそう言われて首を傾げる

「執務室へ行け晴久公、濯ぎが終わったら向かう」
「おう、皆ゆっくり休んでくれ」

岩融や江雪達が頭を下げて自室に戻っていくのを確認し
早歩きで執務室へ向かう
端末のパネルには文の着信があったので開き

返信でこんのすけに帰ったぞと連絡を入れた

「ま、すぐ来るだろ」

呟いた瞬間、ポンっと音が鳴り
俺の視界がゼロになった。

「すぐ来ましたお待ちしておりました晴久公!」
「こんのすけ、顔面にくっつくな。苦しい」

市の所のこんのすけは、割としっかりしてる性格なんだが
うちのこんのすけは、どうも少々甘えたなのか
来たらぴったりくっついて離れねえ。
分かった、分かったと引き剥がして畳に下ろすと
尻尾をブンブン振って、お前は犬か!

「急を要する事態でもあったか?」
「はい!此れをご覧下さい!」

こんのすけが咥えていた文を受け取り中身を読む

「審神者会議?」
「はい!晴久公は新人とは程遠い手腕を見せておりますが、ここはひとつ初心に返って出席致しませんか?」
「市は行くのかねぇ」
「はい!行ってみると仰っておりました!」

お前、何で先に市に聞いてきたんだ・・・
あいつ1人じゃ絶対面倒になるなと思い行くと応えを出すと
こんのすけは目をきらきらとさせて俺を見る。

「お連れになられる刀剣は2名までです!」

ご丁寧に刀は使えません、と忠告されて。
静かに戻って来た三日月と光忠、2人を見るとこくりと頷き。

刀が使えないんじゃ何かあった時面倒だな
鉢屋衆から教わったクナイでも持って行くか。

「ほら、光忠、宗近」

2人にクナイを放ってやると首を傾げられ

「刀を使わなきゃいけない事態用だ。隠し持っておけ」
「相分かった」
「わかったよ」

市も黒羽と雹牙に持たされてんだろ。
お付きは恐らく長谷部と膝丸

数日後に開催される審神者会議。どんなもんだか少し楽しみかもしれない。
/ 119ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp