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審神者になった華

第3章 本編40~56【完】


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おいおいおいおい・・・市、こりゃあ・・・

「おっま、ずるい!」
「市の一軍でっす」

縁側にて、長谷部の後ろに隠れた市が問題じゃなくて
市の一軍に冷や汗をかく。

隊長:膝丸を筆頭に
三日月宗近、蛍丸、石切丸、太郎太刀、次郎太刀の高火力編成に頭が痛い。
手加減無しかよ。

対するこちらは岩融、江雪左文字、鶴丸国永、一期一振、蛍丸、三日月宗近

火力は申し分無いが、市側の高火力に敵う筈もなく。
見事にボコボコにされた。

「うむ、楽しかったぞ!主よ」
「ふむ、そうだな有意義であった」
「悪かったな、負け戦に出しちまったみたいで」

全員ボロボロになりながらも楽しかったと口から零しながら笑ってるからいいか

市が用意してくれた昼餉に舌鼓をうち
市の本丸から演習を見ていたチビ達や他の奴等も顔を出して

「ほう、姫の本丸も活気があっていいな」
「こっちに来たかったか?宗近」

俺の質問に一瞬きょとりとするが、皆ふんわりと笑って

「尼子晴久公、君がいるから今の俺達が居るではないか」
「私も・・・貴方が後任で来て下さり・・・感謝しております」
「俺も、主が来てくれてうれしいよー」

蛍丸がガシッと抱き付いて来て支えてやると猫の子の様に甘えて来る
「何やってんの」と市に突っ込まれながらケラケラ笑って

まあ、お前達が喜んでくれてんなら俺も嬉しいわ
市が面倒見たがってたけど明らかに大人数だし

俺はここに来て良かったんだなと、漸く心底ホッとした。


晴久良かったねー、と見てたら長谷部に頭を撫でられて

「良かったですね」
「うん、晴久が受け入れられてて市も嬉しい」

あ、うちの鶴丸が物吉くん連れて突っ込んで行った
後藤くん達短刀もその様子に腹を抱えて笑い

晴久の本丸は心配してたよりも、彼を受け入れてくれてた。
友人としてそれが一番嬉しくて

「えへへ・・・」
「甘えたですね、市は」

長谷部と笑い合い、心のつっかえが取れた気がした。
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