第1章 本編00~19
私の前に青年が佇む。金髪で綺麗な子
だけど何でそんな姿を隠す様に布を被っているんだろう?
「山姥切国広だ、・・・・何だその目は。写しだというのが気になると?」
いいえ、その布で覆った姿にびっくりしたのです。
自分を卑下した言い方が、その表情の読めない目が今までのこの子に掛けられたであろう言葉が支配しているのだろう。
ぱしっと両手で山姥切くんの両頬を挟んで自分の目線まで引き寄せる
「なっ!?」
「審神者をする事になった、市です。宜しくね」
にっこりと笑って自己紹介。たじたじしてるけど両手は意地でも離しません
婆裟羅者の腕力を侮るなかれ!
「わ・・・わかった、から離してくれ・・・」
「宜しくね?」
「・・・よろしく」
はい、良い子のお返事いただきました。
後ろで私の保護者が「強引ですね」「あいつも苦労するな」と言ってるけど
あーあー、聞こえない!!
恥ずかしかったのか、顔がほんのり赤いぞ。
山姥切・・・んー、本家来たら呼び方被るし国広さまの作品は皆国広だから
・・・まんばくんでいいか。
「まんばくん」
「は!?」
「他に兄弟いるから名前被るし、渾名で呼んでいい?」
「・・・好きにしろ」
何かを諦めた様に深く溜め息吐かれましたが
私が相手だとこのくらい日常茶飯事ですよ、お察しくださいな。
さて、後で本丸の設備を見る為に散策でもしよう