第1章 本編00~19
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こんのすけ君が、審神者になったお礼(褒美?)として刀を1本提供してくれるらしい。
初期刀ってやつですか。
刀をずらっと並べて「さあ、お選び下さい!」って言うけど
どこのデパートの店頭販売よ、ジャポネット社長並にテンション高いな。
私あんま詳しく無いんだよね、刀。
ご丁寧に黒羽と雹牙にも、刀の説明文と前の持ち主の記された紙を渡されたので3人で会議なう
「沖田総司、坂本龍馬は知らぬな・・・蜂須賀家は確か尾張にいる五割万字紋の武家か」
「主君は豊臣でしたね」
「沖田総司と、坂本龍馬は、私達の時代より未来の方、よ」
「歌仙兼定は細川家だ」
「詳しいね」
「姫様、私達は忍です。情報収集を生業としているのですから」
ごめん、何かごめん。素で忘れてた。
「長谷部さんは、どういう子か知ってる?」
「申し訳ありません、俺は性格までは把握しておりません」
兄さまのとこにずっと居たから分からないかぁ・・・
ん?何か言い方が。
「長谷部さん・・・他の子の存在、もしかして知ってる?」
性格までは分からないって事は刀の存在は知ってる風だよね?
「・・・、存じてます。ですが、話すまで少しお時間を頂けませんか」
「うん、待ってるから・・・辛そうな顔しなくていいよ、ごめんね」
長谷部さんが何か、哀しそうだったので取り合えずこの話はストップ
そんな顔をさせたくなかったからちょっと自己嫌悪。
「山姥切国広、この子は堀川国広さまの打った刀ね」
「ああ、氏政公の所にあるな」
「本家の山姥切と共に所持してらっしゃいましたね」
「写しって、皆言うけど
この子は国広さまの作品の中でも、最高傑作だって氏政お爺様言ってたわ」
別に写しとか贋作って言われようとも打った方の魂が刻まれてるのだから
そういう区切りは刀には要らないと思うの。
性能良ければなおのこと。
うん、きみにしよう。そうしよう。
「こんのすけ君、この子いい?」
「山姥切国広、ですね?」
山姥切国広を手に取るとこんのすけ君は残りの刀を仕舞い始めた。
この子どうすれば良いのかな?
長谷部さんの時と同じく、鞘から引き抜いてみたら
刀が淡く光り、人の姿を現して行く
おお、人の姿に変化するのって何か感動するよね。
長谷部さんと山姥切くんで2度感動。他にもこういう楽しみがあると思うと楽しくなってきた。