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審神者になった華

第2章 本編20~39


36

かくかくしかじか、こんちゃんと話してる時に遊びに来た
元就と晴久を捕まえてこの前見付けた本丸の話をした。

「我らどちらかに審神者をせよ、と?」
「うん、強制じゃないよ」

多分女性だと小さい子達が拒絶反応起こすと思うんだよね。
私は大丈夫だったけど。

「なあ、こんのすけ」
「はい、何でございましょうか尼子公」
「俺の城は当たり前だけどよ、ここと義兄上の城にも繋がる扉を付ける事は可能か?」
「善処致します、本丸の設備も最新の物に替えさせて頂きました」
「え、晴久やってくれるの?」
「まあ、お前もやってる事だしな。政務さえできれば俺は構わねえよ」

晴久男前か!
設備についてはこんちゃんが説明してくれるそうで
ひたすら晴久にお礼を言って頭を下げていた。

ほえー、晴久があの本丸の審神者にかー

初顔合わせには私も居て欲しいとのことで
本丸に新しく増えた扉をくぐって
何故かまざる元就は見たいだけですよねー

先日の本丸に着いて辺りを見回すと、あの時と違い草刈りもされてて
畑も耕してあって綺麗になってて驚いた。

「お市様が去った次の日に、皆さん頑張られたみたいですよ」

おお・・・これは嬉しい。数年も瘴気にさらされて居たのに

「あれ?お市様?」
「光忠」

笑顔で出迎えた燭台切光忠にこんちゃんが
「新しい審神者をお迎えしました」
と伝えると

「今皆を呼んで来るから執務室で待ってて!」

急いで駆ける光忠に皆で微笑んで

「さあて、俺はあいつらのお眼鏡に敵うかね」
「其方ならば何事も無いと思うがな」

気合いを入れる晴久に元就と少し笑った。

執務室に入る晴久の後ろに待機して
審神者が使うシステムを説明してたら

静かに歩んで来た三日月宗近が私を見て微笑む
必死に未来の機械の操作を覚える晴久を見て

「ほう、君が新しい審神者か」
「っと、悪い。皆が集まったら自己紹介しないとな」

システムから三日月宗近に視線を移す晴久

「お前の名を聞いて良いか?」
「俺は三日月宗近」
「お前が以前の審神者を殺したと言う刀剣か」

どうだ、俺はお前に認められる人物か?

にっと困った様に微笑む晴久を三日月宗近は
この人間臭い表情をする武将に、口に袖を当てて

ふんわりと微笑み返した。
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