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審神者になった華

第2章 本編20~39


33

じーっと、本丸にやって来た奇妙な子達を見詰める。

茶菓子を頬張るこの3人の可愛い事。

「主も茶菓子を食べないか?」
「小さいっていいね、お茶菓子が大きい」
「大きくても小狐丸、だが今の私は小!」

おわかりいただけただろうか・・・何だかちっさい子が定期的に送られて来るんですよ。

最初は三日月、次ぎに清光、そして小狐丸と。
何でこんなのが来るのか最初戸惑ったけど

こんちゃんが成りは小さくても本物だと言うので預かって愛でています。

長谷部が苦笑いで、ちびちゃんに茶菓子を食べさせる私に声を掛ける

「市?戯れるのも良いですが時間ですよ」
「あ、うん」

ちびちゃん達に、各々の・・・三日月と清光、小狐丸の所に行ってねと頭を撫でて

見送ってから、さあ!仕事だ!

仕事机には大量のデータ、全部開いて。
流石未来製、タッチパネルなのにグラフィックだよ!

最近こんちゃんが設置してくれたんだけど
もう18年近代の物に触って無いから本当に浦島太郎。

だが無意識に手がパネルを正確に叩くのはもう染み付いた癖ですね。

最近の刀剣達の様子と、近況を報告してふと
ちょっとこんちゃんに来れるか打診して。

報告終わりっと背を伸ばしたらパキパキと良い音を鳴らして

丁度光忠が茶菓子を持ってきたので、長谷部と2人で有りがたく頂いた。

安土城に一旦戻り、黒羽も雹牙も私が何を相談したいのか分かってるのか側に居てくれて

さあて、何て言おうかなと頭を抱えた。

ドロンと空間から現れたこんちゃんを抱き締めると、わたわたと慌てて

「どうしたんですか?お市さまー」

ぎゅうぎゅうと抱き締めてもふもふを堪能してから

「こんちゃん」
「はい?」
「人と付喪神の恋って禁忌?」

其れを聞くと、こんちゃんは驚いて。

「もしや市さま」
「あのね」

演習に、大阪城へ行った時の事をぼそぼそと伝えてったら
何だか微笑ましいものを見る目で見られてるんだけど。

「市さまはへし切長谷部を愛しているのですね」

非難されると思ったんだけど。
案外素直に祝福されて

肩透かし食らったのに、こんちゃんくすくすと笑って。

「市さまの世では大丈夫ですよ」

すごい意味深な言葉を残して
帰ってしまった。

と、とりあえず。公認ってことでOK?
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