第2章 本編20~39
「三日月!貴様・・・」
「ほら、行くといい」
「う・・・うん」
了承したのいいけど私顔絶対赤い。こんなイケメンにほっぺちゅーとか死ぬんじゃなかろうか。
後ろから手を引かれて、襖を閉める長谷部の顔には焦りが見えてて
完全に閉じるまで三日月は微笑んでいた。
「主」
「ん?なあに?」
手を引かれて後ろに下がった状態なので、私は長谷部の腕の中
ぎゅむと抱き締められてます。もう大丈夫なんだけど?
「・・・主、御無礼をお許し下さい」
そう言って、三日月が口付けした所と同じ場所に長谷部が口付ける。
え、え!?長谷部?
「眠りましょう、自分の布団は敷きましたので」
「うん、おやすみ」
「おやすみなさい、主」
自分の布団にもぞもぞと入り、隣に敷いた長谷部の布団の方を見たら
横になってる状態で私を見て笑った
むう、何か、ずるい。
仕返しに布団の中で手を繋いで眠る事にした、一瞬ビクッってされたけど。
驚いたんだろうなぁ。でも君の手は離しません。
ぎゅっと長谷部の手を握ってたら諦めたのか握り返してきてくれて。
これで私も安心して眠れるかな・・・、目を閉じると手から長谷部の温もりを感じて
うとうとしてきたので、そのまま闇に飲まれる。
「主、俺は・・・貴女を」
切なそうな顔で彼が呟く。
自室に戻った三日月は、先ほどの主の表情を見てほくそ笑み
「へし切長谷部、か。よきかな、よきかな」
庭に出る障子を開けて、月の綺麗な夜空を見上げた。