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審神者になった華

第1章 本編00~19


09

ふと意識が浮上して、ああ・・・今日は新しく出来上がった刀を皆に紹介しないとねと
目を開けたら。

「やっほー、姫さんおはよー」

呑気な顔した迷彩の服の友人が顔を覗き込んでたけど
無言で婆裟羅の拳で殴った私は悪くない。


「いだだだだだだだだ!雹牙の旦那!黒羽の旦那!死ぬ!死ぬ!」
「最期に言い残す事はありませんか?」
「お前のその無い脳みそ一度凍らせてやろうか?」
「ごめんなさい!ごめんなさい!ちょっと驚くかなって!出来心だったのいやあああああ!!」

本丸の自室の前の庭にてうちの保護者の全力の仕置きを受けてる佐助
今日は忍3人で何やらお使いだったらしいけど
私はかすがにがっちり抱き締められ小太郎に撫でられなう。

五虎退が私の後ろに引っ付いてピルピルしてるからそろそろ止めてあげてー(棒読み)

長谷部は兄さまの部屋に居たから多少記憶にあるのかな?苦笑いして五虎退を宥めてます。

「主殿、彼女と・・・彼等は?」

ああ、石切丸や皆を置いてけぼりでした。

「黒羽と雹牙に、折檻されてるのが、真田十勇士の・・・一応長、猿飛佐助」
「ちょおおおおお!姫さん一応って何!?」

佐助よ、シバかれながらツッコミするとは随分高度な芸人魂だな。

「真田?もしかして政宗公を知ってるの?」
「私達の世では、幸村と政宗は好敵手、なのよ、光忠」

光忠が感心したように頷く。

「このお姉さんは、上杉謙信公の、忍の方よ?五虎退」
「え、謙信公ですか?」
「五虎退?お前は謙信様のあの短刀なのか」

かすがが嬉しそうに五虎退を撫でる
あ・・・五虎退が照れてるのか
私の背中に顔を埋めてきたので私は内心悶えてます。

まんばくんに向き直り

「この人は、風魔小太郎、北条氏政様に仕えてて、氏政様は堀川国広様とも、親しいのよ?」
「・・・俺を打った、堀川国広と?」
「(市、この者の号は?)」

ん?小太郎何で号を知りたがるのん?

「この子、山姥切国広って言うの」
「(嗚呼、氏政様が大層褒めていた刀か)」
「氏政様も大層褒めていたって」
「・・・っ」

まんばくんに小太郎の言ってる事を通訳したら
何かを思い詰めた様に顔を背け、布で表情が見えなくなってしまった

うーん、コンプレックスを抱えてると中々素直になれないのが難儀だよね。
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