第1章 本編00~19
兄さま今まで受け取らなかった利益全部貯金してたの?
何かあったらって、私は隠された膨大な貯蓄がいくらあるのか考えるだけで恐い。
「俺は食材は保管庫に置いてくる、その包みは此方で動きやすい様にと信長公が作っておいたそうだ」
そう言って大荷物を持った雹牙が消えてった
婆裟羅者の腕力って凄いね、私も持てるけどそれ持って消える忍スキルパネェ。
自室にぺたりと座り、兄さまが衣装だとくれた包みを開く
一瞬白い巫女っぽい衣装?と思ったらこれら全部シリーズの第二衣装じゃないか。
持ってた記憶が無いやつが作ったやつか!
いや、確かに慣れてるから動きやすいけど。
取り合えず、1着だけ出して箪笥に仕舞っておこう
ずっと袴はいてたけど戦装束のが楽だから後で着替えよ。
「おや、雹牙が戻りましたか」
「うん、今食材置きに、行った」
「其れは信長公からですか?」
「うん、こっちのが楽、だから、後で着替える」
黒羽と話してたら雹牙も戻って来たので揃って皆を待つことにした
皆の分もお茶煎れておこ。
たたたたっと足音が近付いて部屋を覗き込んできたのは五虎退
その後ろから石切丸もやって来た。
「五虎退、石切丸、おかえり」
「ただいま主殿、心配かけたね」
「戻ってきました・・・あの」
石切丸が正面に座り・・・ん?五虎退が近くにちょこんと座って言い澱む
「なあに?五虎退」
「撫でて、ください」
ごふっ!私に萌えのクリティカルヒット!
何この可愛い生き物は!五虎退マジ天使です
ぎゅーっと抱き締めて頭を思いきり撫で撫で
「くっ!五虎退可愛い、かわいい」
「未来の言葉では"萌え"と言うのだったかな?」
「石切丸が意外な知識、持ってて、びっくり」
「もえって何だ」
「さぁ」
バリバリ戦国人間の忍2人はちょっと解らなくて良いです。
五虎退は私の膝に座ったままだけど
2人にお茶を出したら喜んでくれた。
人の姿になって色々と新鮮らしいですよ
「僕達が最後だったみたいだね」
「改めて、戻りました」
「2人は先に濯ぎをしてたからな」
「3人とも、おかえり」
3人にもお茶を出し、全員集まったとこでのんびり報告を聞いて。
明日辺りにまた新しい子が来そうだなと考え
五虎退を撫でながら話に興じた。