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審神者になった華

第4章 小話


04

打刀の居る部屋に偶然通りかかった時に声が聞こえて
あれ、ここって虎徹部屋よね。
また喧嘩してるのかと思ってこっそり覗いたら

「蜂須賀、いい加減にしないか」
「お前の指図は受けない!」
「長曾祢兄ちゃん・・・蜂須賀兄ちゃん・・・」
「何、してるの?」

浦島が困ってる風だったのでスパーンと襖を開けたら

「「「主!?」」」

喧嘩してて気配に気付いてなかったのかい。
3人の様子を見たら長曾祢さんと浦島くんが蜂須賀を布団に押さえつけて・・・

「蜂須賀、風邪?」
「そうなんだよ主、ヒトの身体なんだから養生しろって言ってるんだが」
「蜂須賀兄ちゃんが鍛錬するって聞かなくて」
「贋作は黙っていろ!浦島まで・・・」
「ふうん」

お部屋にお邪魔させて貰って、ぎゃいぎゃい言ってる蜂須賀の額をぺちっと叩いたついでに熱を計ったら、結構熱いな。
ぺちっとされたのが少しショックだったのか蜂須賀が大人しくなった所で
「失礼」と言って首の裏を軽く触れて熱を確かめる。

「黒羽、雹牙」
「何を持ってくればいいです?」
「水、手拭い、薬、雹牙は氷をお願い」
「分かった」

黒い影がスッと消えたのを確かめて。少しショボくれてる蜂須賀。
説教させてもらいますからね?

「長曾祢さんと浦島が何で押さえつけたと思ったの?おばか」
「う、主・・・だが」
「付喪神だからって、人の姿なの忘れてない?」

持って来て貰った水と薬を飲ませて。手拭いを井戸水で冷やし額に乗せる。

「悪いな、主」
「気にしないで、長曾祢さん」
「蜂須賀兄ちゃんってば早く長曾祢兄ちゃんよりも強くなりたいって遅くまで鍛錬してるんだもん」
「ほー?」
「ちょ、浦島!」

慌てても無駄ですよ?蜂須賀?
どうしてこうも変な所で頑固なんだから。確執は少し取れたと思ってたのにね?

「お市様、彼は純粋に強くなりたいんじゃないか?」
「だからって、鍛錬は時間を決めてしないと、効率が悪い」

何か本丸に居た時も同じ様な説教した記憶あるな!?
じとーっと蜂須賀を睨んだら3兄弟で固まる。
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