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審神者になった華

第4章 小話


03

兄さまの部屋に入ったら長谷部と兄さまが深刻そうな顔をして向かい合ってるな!

と、思ったら。

「ふん、王手ぞぉ」
「あ、信長公お待ちください!」

盛大にずっこけた。将棋してたんかい!
一瞬何か喧嘩してるのかと思ったよ、心配して損した!!

「・・・大将、何してるんだ?」
「薬研~」

2人の方を指差して、喧嘩してるのかと思ったって言ったら盛大に笑われた

「市?」
「如何したぁ」
「何でもない」

薬研、内緒だからね?と口に指でしーってしたら
笑顔のまま同じく口に指を当てる。
流石兄貴、頼りになる。

「何してるの?」

珍しいね、長谷部が将棋とか碁を打つの

「俺はこう言うの苦手ですからね、信長公から教えを受けていたんですよ」
「國重はもう余の後継ぎぞぉ、婿として軍略は学べばならぬ」
「ふーん、長谷部の旦那。成果は?」
「俺はまだまだですよ」
「だが筋が良いわぁ」

あ、そういや長谷部の名前。こっちでへし切って無いので
別名であり打った方の名前、長谷部國重って呼ばれる様になったんだよね

そして・・・はい、兄さまの機転で私の、織田のお婿さんになりました。
あー、自分で言って恥ずかしい。

しかも結納済ませたら織田國重だってさ。

兄さま、義姉さまの子じゃないと後継ぎはさせたくないみたいで。
でも中々授からないから・・・
ならば私に子が産まれたら継がせるってさ。

兄さま、それで良いの?本当に。

薬研の隣に座って、何ラウンド目かは分からないけど指導の将棋が始まって
長谷部も強いなぁ、多分兄さまが規格外なだけだと思うんだけど。

「信長公、國重君、お茶持って・・・あれ、主と薬研君も要る?」
「悪い、光忠の旦那、頼む」
「ごめん、光忠」
「ううん、気にしないで。これ2人にお願い、僕また淹れて来るから」

光忠からお茶の乗ったお盆を受け取って
長谷部と兄さまに渡す。

「ありがとうございます、市」

皆も私と長谷部の事を盛大に祝福してくれたなと思いながら。

やっと1回勝てる様になった長谷部に笑って
隣に座る薬研を撫で回した。

可愛い可愛い。

「大将、俺っちいい加減禿げる」

刀が禿げてたまるかぁ!!
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