第1章 失った温もり
「おばあちゃん、巨人が!巨人が来た!」
体をゆすり何度も呼ぶが、返事はない。
「おばあちゃん!おばあちゃん!」
「うぅイタタ……何事だい………」
「巨人が壁の中に入って来たんだ!早く逃げないと!」
「なんだって、巨人が…!?」
少女は老婆を車椅子に乗せようとするが、先ほどの衝撃で壊れてしまったのか、タイヤがとれてしまっていて使えそうにない。
「ほら、おばあちゃん!私がおんぶするから!」
少女は自分より大きい老婆を抱きおこし、背中におぶった。
「行くよっ、ルーフ!」
「ワンッ」