第3章 鍛錬のはじまり
「おい」
「ハッ!」
「貴様は何者だ!?」
先程から何度も繰り返されている、上官による恫喝。
相手は今期訓練兵を志願した者たちである。
訓練兵がなす列の間を練り歩く上官が、私の横にいる人物の前で動きを止めた。
(あ、アルミン……)
「アルレルト!貴様は何しにここに来た!?」
「人類の勝利の役に立つためです!!」
「それは素晴らしいな!貴様は巨人のエサにでもなってもらおう!!3列目、後ろを向け!」
綺麗な金髪をつかまれ、無理矢理後ろを向かされるアルミン。
それに続いて私も後ろを向く。
「何か意味があるのかな?コレ。」
私はぽつりとつぶやいた。
「さぁ……でも、シータは何も聞かれなかったよね?」
「うん。」
私は不思議に思いながらも、上官が同級生を恫喝している様子をぼーっと眺めていた。