第2章 新しい居場所
「そうか、そんな事が……」
アルミンは視線を落とす。
「うん。私はお父さんに会ったこともないし、お母さんの事もあんまり覚えてない。残ったのは、この指輪だけ……」
子供の私にはまだ小さいその指輪は、チェーンを通しネックレスにして肌身離さず持ち歩いている。
「そんな事があったのに、って顔してるね。」
アルミンはバレたかとでもいうような表情をしている。本当にわかりやすいなぁ。
「おばあちゃんを目の前で失った時、私も一度は死を考えた。でも誰かが救ってくれて、今ここにいる。私も誰かを守れるくらい強くなりたい。このまま皆死ぬなんて考えられない。お父さんやお母さんが夢見た、自由を手に入れたい。」
「シータ……」
アルミンは優しく微笑んだ。
「長くなっちゃったね、そろそろ寝ようか。」
私は再び毛布をかぶりなおす。
「うん、おやすみ、シータ。」
「おやすみ。」
もう誰かが死ぬところなんて、絶対に見たくない。
強くなって、自由を手に入れるんだ。